栽培試験で実証
「フミンホスカ」編腐植質入り化成肥料「フミンホスカ」で
野菜の収量や品質は、どれほど変わるか。
CULTIVATION TEST

ブロッコリー、ホウレンソウ、ダイコンで、
一般的な化成肥料を比較対象として、
「フミンホスカ」の栽培試験を行いました。

サンアグロの「フミンホスカ」シリーズは、腐植質入り化成肥料の一つであり、
ニトロフミン酸を含んでいます。
ニトロフミン酸は、土壌の中で、天然のフミン酸(腐植質の一つ)に勝るとも劣らない働きをし、リン酸の肥効の持続効果もあると考えられています。
そんな「フミンホスカ」を使い、一般的な化成肥料と比較して、栽培試験を実施。その結果をご紹介します。

「フミンホスカ」6つの特徴

  1. 1.リン酸の固定化を防止

    アルミニウムイオンとフミン酸が結合し、不溶性となり、リン酸との反応を防止します。

  2. 2.カリの吸収を促進

    1価の陽イオン(カリウム、アンモニウム等)とフミン酸の塩は良好な溶解性をしめします。

  3. 3.肥効が持続

    フミン酸自身がCEC(陽イオン交換係数)を高めます。

  4. 4.根の伸長を促進

    フミン酸処理によって発根が促進されるメカニズムが解明されつつあります。

  5. 5.微量要素とキレート化

    フミン酸は 鉄やマンガンなど、さまざまな無機塩類とキレート化(錯体形成)します。

  6. 6.土壌微生物を繁殖

    放線菌のような腐植を好んで分解する微生物を繁殖させ、豊かな土壌をつくります。

試験① ブロッコリーの栽培試験

試験①
ブロッコリー
試験場所
埼玉県白岡市
供試品種
ハイツSP(中早生品種)
栽植密度
3,800株/反相当
試験肥料
フミンホスカ(12-12-12)
対照肥料
一般化成(16-16-16)
施肥量
基肥15kgN/反
追肥4.5kgN/反
定植日
2019年9月12日
追肥
2019年10月9日
調査日
11月15日、11月21日
収穫調整
花蕾頂~茎を15cmに調整

11月15日のブロッコリーは、花蕾径12cm以上(2L品)のものを収穫

  花蕾径
(cm)
花蕾重
(g/個)
収穫数
(個)
対照区 11.2 201 16
試験区 12.0 219 16

収量
9%UP

試験区は、生育が早く、
大きく揃った株が収穫できました。

試験② ホウレンソウの栽培試験

試験②
ホウレンソウ
試験場所
埼玉県白岡市
供試品種
強力オーライ
栽植密度
畝間20cm×株間5cm
試験肥料
フミンホスカ特8号(8-8-8)
対照肥料
一般化成(16-16-16)
施肥量
基肥15kgN/反
播種日
2019年9月27日
調査日
2019年11月22日

生育中庸な25株を調査

  草丈
(cm)
新鮮重
(g/株)
対照区 24.9 30.9
試験区 25.4 41.6

収量
35%UP

収量の差がたいへん大きくなりました。
(作中に台風接近があり、通常を越える
水分を得たことが収量の差を
大きくした可能性があります)

試験③ ダイコンの栽培試験

試験③
ダイコン
試験場所
埼玉県白岡市
試験肥料
フミンホスカ特8号(8-8-8)
対照肥料
一般化成(16-16-16)
施肥量
15kgN/反
播種日
2009年9月27日
調査日
2009年11月22日
  全重
(g)
根重
(g)
太さ
(mm)
根長
(cm)
化成
8-8-8
(対照)
1,055 784 86 22
フミン
特8
(試験)
1,632 1,030 93 25

収量
31%UP

フミンホスカの使用で、
根菜でも、岐根ができにくいことが
確認できました。

試験のまとめ

「フミンホスカ」を使用した3つの試験では、いずれも、一般的な化成肥料よりも良好な生育を示し、
収量が9%〜31%増加することを確認できました。

試験で明らかになった「フミンホスカ」の
効果の理由は、腐植酸。
そこで、
よくわかる「腐植酸 」講座

サンアグロの「フミンホスカ」シリーズは、
N、P、Kに加えて、腐植酸であるニトロフミン酸
を含んでいます。
腐植酸・フミン酸とは?
なぜ生育に効果があるのか? 解説します。

そもそも腐植酸とは。フミン酸とは。

腐植物質とは、枯れた樹木や落ち葉、動物の排泄物・死骸などの有機物を、微生物や菌が分解し、長い年月をかけてできあがるものです。

腐植物質には、「フルボ酸」「フミン酸」「ヒューミン」があり、酸やアルカリによる溶解度が異なります。(アルカリ・酸、両方に溶ける部分を「フルボ酸」、アルカリに溶けて酸では溶けない部分を「フミン酸」、ほとんど溶けない部分を「ヒューミン」と呼びます)そのうち、「フルボ酸」と「フミン酸」が、腐植酸です。

自然の腐植酸と、化成のニトロフミン酸。その違いは。

腐植酸は、植物の生育に有用です。しかし、腐植酸が自然界で堆肥からできあがるには、とても長い年月がかかるうえに、堆肥の中の腐植酸の割合はごくわずかにすぎません。
そこで、化学反応により短期間に質の高い腐植酸をつくり、肥料として用いています。それが、腐植酸系肥料です。

日本では肥料用の腐植酸は、石炭・亜炭を分解してつくります。このうち、硝酸または硝酸+硫酸で処理されたもの(ニトロ化されたもの)を、ニトロフミン酸と呼びます。

ニトロフミン酸は、自然にできるフミン酸に比べて、

  • 分子が、より小さく、植物がより吸いやすい
  • 含有する酸素が多く、よりCECを高める

という効能を持っています。

「フミンホスカ」は、ニトロフミン酸を豊富に含有した化成肥料ですので、そうした作用が期待できます。

腐植酸は、堆肥からまかなえるのか。

「わざわざ腐植酸入りの肥料を使わなくても、堆肥を入れればいいのだ」というご意見をお持ちの方もいらっしゃいます。
しかし、圃場に堆肥を施用することで腐植酸を供給するのは、容易ではありません。
製法や原料にもよりますが、一般的に堆肥中に含まれる腐植酸の含有量は1~2%程度と考えられます。
「フミンホスカ」にはニトロフミン酸を豊富に配合してあるため、7〜8袋(140〜160kg分)で堆肥1t分に相当する腐植酸を供給することができます。

また、腐植酸は、一度入れても、放っておくと、どんどん減っていきます。堆肥でまかなおうとすると、何度も大量に入れる必要がでてきます。

ニトロフミン酸は、どのように効くのか。

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